CNL summit 2016に参加しました

 

オープニングセレモニーにて本学でのCNL指導者研修が 紹介されている様子

オープニングセレモニーにて本学でのCNL指導者研修が
紹介されている様子

 

ポスター発表の様子

ポスター発表の様子

年々高齢化が進む日本では、医療・看護の提供体制の改革に伴い、看護の役割も大きな変化が求められています。
そのような変化にいち早く対応するために本学では、米国における看護専門職の認定資格CNL(クリニカル・ナース・リーダー)の教育について研究を進めています。
そこで今回は、1月14日(木)から1月16日(土)に米国ロサンゼルスで開催された「CNLサミット2016」に本学から3名参加し、CNLについて学んできました。
当日は、海外からサミットに参加した私たちを暖かく迎えていただき、オープニングセレモニーで本学でのCNL指導者研修の紹介や関係者・参加者の前で本学学長が挨拶をする機会もいただきました。
米国では、日本よりさらに看護の専門化が進んでいます。それは、「質に応じた医療費支払い制度(Pay for Performance)」が導入された背景があるからです。つまり、医療サービスの質や患者が達成すべき指標(例えば、同一疾患による再入院がないなど)の達成度によって病院への収入が決定されるということです。しかし、一人の患者に対して、状態や提供される医療・看護を責任持って継続的に把握することは、非常に困難でした。そこで登場したのが、CNLです。患者に提供される医療や看護のプロセスとシステム改善のために、問題の分析、介入実施改善の検討を行い、その後モニタリングも行っていきます。患者に提供されるすべての医療サービスを統括する役割です。CNLの活動によって、看護ケアの質の向上、看護実践の方法やチーム医療の促進が図られ、医療事故の減少、医療コストの削減等が期待できます。米国病院では、看護部長の直属として、CNLのナースを配置しているという組織体制になっているそうです。患者に提供される医療サービスを扱うCNLは、常に看護実践者でなくてはならず、『ベットサイド』での看護を大切にしているということが、このサミットを通して理解できました。また、「将来日本にCNLを導入するためのCNL指導者育成プログラム開発」について、ポスター発表をしました。多数の参加者より質問や激励の言葉をいただきました。
このサミットでは多くの方々と交流でき、本学での取り組みを多くの方が応援してくださることに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
これから、CNLを本学や日本赤十字社の各病院、さらには日本の病院に取り入れていくには長い道のりになりますが、変革が求められる今、本学での教育を通して多くのCNLナースが現場で活躍できるようになるまでやり遂げていきたいと思います。