2024年度の看護師対象公開講座のテーマは「ステップ バイ ステップで学ぶ データを用いた病棟改善 Quality Improvement(QI)の手法を用いて病棟の課題を解決しよう!」です。
成人看護学(急性期)領域の櫻本教授による全5回シリーズとして、サテライトオフィスとオンラインを活用したハイブリット形式で開催しました。
全5チームが参加し、2024年7月から約半年をかけて部署や病棟の課題を解決するためにQIの手法を学びながら、チームが抱える課題解決のために取り組んでもらいました。取り上げられたテーマは身体拘束、薬剤の適切な管理、転倒転落の予防など、日ごろの臨床場面で遭遇する機会の多い課題が取り上げられていました。
各部署の特性も含めて分析することで、課題を明確化し、改善のための取り組みを考えていきました。また、このセミナーのポイントともなる取り組みの成果を可視化するために、具体的な評価指標を設定していくプロセスを櫻本教授と参加チームが個別に意見交換しながら活動に取り組んでいくことで成果につながっていきました。
看護の質改善のためにはたくさんの人の協力も必要になります。部署や病棟の皆さんを巻き込みながらの取り組みは、パワーも必要になりますが、参加チームの皆さんは、各回のセミナー受講やセミナー以外の時間も迷ったときにはチャットで気軽に相談できる環境があったことを力にしながら活動を推進していきました。
具体的な評価指標を用いたことで取り組みによって「変わった」ことを、参加者だけでなく協力者にも具体的に提示でき、モチベーションを維持しながら活動ができたようでした。
講師からの手厚い支援もあり、「今後も実施していきたい」、「負担なく前向きに取り組むことができた」との意見もいただきました。参加者の満足度は5点満点中全員が「5.0」で、非常に有意義な公開講座となりました。