2年生の後期科目である慢性看護Ⅱでは、慢性病をもつ対象者のセルフマネジメントをアセスメントし、これを高めるための援助を実践する学内演習を行っています。
セルフマネジメントとは、「患者が医療者と協同し、慢性疾患により生じる課題に問題解決アプローチを用いて対処し、自己効力感を高めながら主体的に取り組むプロセス」1)を意味します。
今回は12月3日の演習において、糖尿病の事例に対し、看護問題を抽出し、セルフマネジメント支援計画書とパンフレットの作成、計画書に沿った支援の実施、実施した支援の評価の一連を実施しました。
学生は、病気を持つ人への学習支援において重要視されるアンドラゴジー(成人教育)の考え方をベースにし、内発的動機づけや健康行動の変容に有用な理論など、これまで学修した知識を活かしながら支援計画書とパンフレットを作成し、支援を実施しました。学生は看護師役とともに、支援を受ける対象者役も経験しました。対象者にどのように関われば、セルフマネジメントへの動機づけができるのか一生懸命考えていました。
演習の最後には、各グループで支援計画書の内容と支援の実施で最も良かった学生を選出し、表彰しました。
2年生は1月15日から、慢性看護実習に臨みます。今回学んだことを実習で大いに活かし、有意義な実習になることを期待します。
1)鈴木久美ら:成人看護学慢性期看護 病気とともに生活する人を支える(改訂第4版), p93, 南江堂, 2023.