国際保健・看護Ⅲ -大島で健康、防災に関する研修を行いました-

国際看護コース3年生5名は、国際保健・看護Ⅲの科目において、災害発生時に自身が行うべきことを的確に判断し、安全に行動できるようにすることを目的に、宗像市大島において高齢者(2月28日)と小学生(3月10日)を対象に研修を行いました。

大島は高齢者の人口が島の人口の約半数を占めています。また、生産年齢人口のほとんどが日中は漁のため島の外に出ている機会が多く、災害発生時、島には小中学生・高齢者・女性のみである状況が予想されます。そのため、要配慮者・避難行動配慮者への支援が不足する可能性が高く、大島で暮らす高齢者に必要なことは「自助」を高める行動だと考えました。高齢者には上肢の筋力維持を目的とした宝石取りゲームや脳の活性化や筋力の維持を目的としたコグニサイズ足踏み運動を行いました。参加者からは「楽しい」「難しい、もう少し練習したい」などと肯定的な発言が多く、コグニサイズでは、「またみんなで集まってやってみようよ」と今後も継続することを考えている高齢者もいました。

小学生を対象とした研修のテーマは「自分のいのちを守ろう」です。大島の中心部には西山断層が走っており、島全体が震度5以上の地震の影響を受けることがわかっており、地震に焦点をあてた研修内容にしました。昨年は国際看護コースの先輩方が怪我の応急処置方法や防災リュック作りを行っていました。そこで私たちは、昨年度の内容をふまえ地震のイメージを膨らませ、防災の重要性を知ってもらう内容にしました。まず、福岡県西方沖地震で被災した玄界島の映像を視聴してもらい、その後防災クイズで「自分の命を守る行動」について考えました。また、新聞紙でゴミ箱や食器などの防災グッズの作成を行いました。研修に参加した子どもたちからは、問いかけに対して自分の考えを発言し、積極的に学ぶ姿勢がみられました。また、新聞紙での防災グッズ作成では、「家にたくさん新聞紙あるから家族と作ってみる!」など学びを共有しようとすると発言も見られました。

今回の研修を通して私たち自身も災害・防災行動について考える機会になり、学びの多い研修となりました。

2024.04.01_①国Ⅲ大島研修
小学生を対象とした研修 防災クイズの様子
2024.04.01_②国Ⅲ大島研修
小学生を対象とした研修 防災グッズ作成の様子
2024.04.01_③国Ⅲ大島研修
高齢者を対象とした研修 コグニサイズの様子