サテライト公開講座「災害とフォレンジック看護」を開催しました

地域連携・教育センターでは、看護職の方々を対象に「災害とフォレンジック看護」をテーマとしてサテライト公開講座を開催しました。

日本フォレンジック看護学会の理事であります、本学のリベラルアーツ・専門基礎領域の柳井圭子教授(法学博士)を講師に迎え、サテライト会場には22名、Webでの参加は6施設の方々の参加のもとハイブリッド形式で行いました。

講座では、フォレンジック看護の発展の経緯、フォレンジック看護の特徴、災害とフォレンジック看護についてお話いただきました。

フォレンジック看護は、暴力・虐待その他、法に触れる事象に遭遇したことで生じた健康問題に専門的に対応する新たな看護領域です。なかでも性暴力被害者に看護の知識と技術を用いて対応するSANE(性暴力対応看護師)は、司法関係者にも高い評価を得ています。性犯罪を社会的に問題とされる今、被害者支援、犯罪抑止に看護の活躍が期待されています。またフォレンジック看護は、理不尽な死に遭遇した方とその家族へのケアにも当たります。その専門的な知見が遠隔死亡診断や事故調査に活用されています。このようなフォレンジック看護は、災害の犠牲者ケア、また暴力リスクの高い被災者(性暴力、DV等)等の対応とケアに資するものです。

参加者からは、「今回初めて“フォレンジック看護“という言葉を知りました。赤十字看護師として、学ぶ意味の大きい領域であると感じました。」、「災害と精神的健康については、切り離せないもので、その中の性暴力や性被害、近年のジェンダーレスについて改めて気づかされました。被害を受けた方が表出できる関係性を短期間で築くことは難しいと思いますが、視点を持っておくことで早期発見や早期介入ができると思いました。」など、フォレンジック看護に対する関心をもつ機会になったようです。また、「臨床では学習の機会をつくるのは難しいところでありますので、今回のような機会をいただけたのはとてもありがたかったです。」という感想もありました。

Web参加の方々にはシステムの不備があり、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。

今後も、さらなる看護の質の向上に臨床の皆様方と看護大学との連携を継続してまいりたいと思います。ご参加いただきましたみなさまありがとうございました。

2024.1.16_サテライトオフィスの様子_(地域連携・教育センター)
サテライトオフィスの様子
2024.1.16_柳井教授による講演_(地域連携・教育センター)
柳井教授による講演