3回目となる6月のカフェ・ミーティングでは、JICA専門家として働く本学2期生橋爪亜希さんから「国際協力への道」というテーマでお話をいただきました。
ラオスからオンラインでつなぎ、冒頭に窓越しのラオスの風景が映され、入道雲が出るほどよく晴れた日で素敵な風景を共有していただきました。橋爪さんは、学生時代の国際保健研修を通して看護の仕事は病院だけではないことを知り、どのような場所で「人々の健康を守っていくのか」という医療者としての活動場の視野が広がったと言います。日本の病院で経験を積んだ上で、興味のあった「公衆衛生学」を大学院で学ぶために渡米しました。健康について医療だけはなく文化人類学や環境学など、様々な分野の方々とディスカッションする中で、「人の健康」には多角的視点の必要性を改めて感じていました。
大学院での学びを活かし、活動の場を世界へと広げ、現在はラオスでJICA専門家として活動をしています。ラオスの人々が考える「よい病院とは何か」の答えをラオスの医療者とともに導き出し、質のよい医療サービスを地域住民に提供できるように取り組んでいました。その取り組みの結果を学会で発表し、世界に公表することで情報発信と共有をしていました。「今、自分にできることはすべて実施する」という言葉が印象的でした。場所を選ばす、看護師として活動する姿は、学生時代に知った看護師の働き場所は病院だけではないことをまさに体現していました。橋爪さんは今までの経験で得られたネットワークを大切にしています。
カフェ・ミーティング終了後には、質問する学生と、「どこかのフィールドで再会できる日があるといいな」という夢を語り合いながら終わりました。このようにオンラインでつなぎ、ラオスにいる橋爪さんと時間を共有し、活動の実際を知ることができたことは、学生たちにとって「国際の現場」が遠い世界ではないことを実感できたのではないでしょうか。いつの日か、卒業生とそして今の学生が国際の現場でコラボレーションし、人の健康をテーマに活躍してくれる日がくることを願っています。
カフェ・ミーティングは、このようにネットワークを広げる場であるため、今後も多くの学生や教職員に興味、関心をもち、参加してもらえるような機会となっていけばと思います。