第2回カフェ・ミーティングはJICA海外協力隊の経験を持つ老年看護領域の高比来先生にお話しをいただきました。
派遣国は特に選ばず、看護人材育成の要請内容を希望し、高比来先生はインドの看護学校に配属され、看護学校の寮に住みながら活動されていました。看護教育内容は、日本とあまり変わらない印象を受けましたが、発表後半からは水道局やゴミ廃棄場の見学、そして医療にアクセスしにくい住民のいる地方に看護学生が出向いて行う実習など、現在の日本の看護基礎教育にはないことが紹介されました。環境が、いかに健康に関わっているのか、そして看護師はその環境を理解し看護を行う必要性があること、など改めて看護師の役割の大きさを感じた瞬間でした。
また、学生は寮生活であるため人間関係などのストレスを抱えることが多く、キリスト教を信仰している学生が多いことから、自分を見つめる憩いの場や時間を設けたというエピソードは、信仰があつい国ならではの対策だと感じました。
高比来先生は海外協力隊の経験を通して、看護で他の国と繋がれること、自己理解や他者理解が深まること、そして今学んでいる技術や知識が国際協力につながるために重要であることの3つを伝え、多くの参加者がうなずきながら聞いていました。
終了後も、学生が個別で質問する姿や、再度写真を見せてもらい詳しく説明を受ける姿が見られ、国際協力の実際を知るだけでなく、教員と学生が授業以外の内容で交流できる場となりました。