クロスカレッジ2022 地域にひろげる『防災・減災』~いのちと健康を守る~ 第3回 公開講座「地域における認知症高齢者の介護~災害時の対応~」

2022年8月26日に「地域における認知症高齢者の介護~災害時の対応~」を開催しました。
参加者は、第1回目の公開講座から引き続き参加された方を含めて13名の地域住民の皆様でした。今回は、本学老年看護領域准教授の梶原先生に、これまでの先生の研究成果をもとに認知症高齢者の介護をテーマにご講演いただきました。

認知症とは、どのような症状か、その対応をどうするのかなど、参加者がどのようなイメージを持っているかをグループワークした後、わかりやすく説明をしていただきました。
認知症の予防では、国立長寿医療研究センターが開発したコグニ体操の動画を紹介いただき、みんなで実践しました。簡単な体操ではありますが、頭と体を使いながら3分間は思ったより体力が必要でした。

災害対応では、災害後認知高齢者は、避難所生活の限界日数は平均3.81±2.90日であり、66%の支援経験者は3日以内が限界である、という研究報告をもとに、必要な対応や事前にできることについて、ご説明をいただきました。参加者の皆様からは、避難所で認知症の方の生活環境を整えることが重要だという感想が寄せられていました。

また、今回の講座は、学部4年生3名がボランティアで参加し、住民の皆様とグループワークに参加し多くの学びがありました。

ボランティアとして参加した看護学部4年生の武藤早紀さんは、今回の講座では、参加者の方々から「家族が認知症だから避難することにためらいがある」など、現実的な悩みや実際の経験を伺うことができました。このことから災害時は、一人一人がお互いの状況を受け止め、共に支え合える環境づくりが重要だ、と感じたそうです。

参加者の方々は、地区や市町村の住民を守るという広い視点で防災・減災を捉え、積極的に意見交換をしており、学生とともに私自身も災害への意識を高める貴重な機会となりました。

本公開講座は、4回シリーズです。第4回目は11月に健康づくりと防災・減災に関する講座を開催します。皆様のご参加をお待ちしております。
(※ 2022[令和4]年度開催予定 公開講座 全4回のご案内はこちら)

2022.8.26_コグニ体操を実践
コグニ体操を実践