高齢者擬似体験をしながら調理を行いました

人間工学の科目の中で高齢者疑似体験スーツを着用し、調理を行いました。人間工学は、人間の能力・特性に合致した機械装置や設備環境について学習し、保健医療看護の分野への応用を考える科目です。

今回の調理体験は片手に軍手をはめ、耳栓をつけて身体的に高齢者に近い状況で行いました。この調理体験の目的は、調理という日常生活動作において高齢者にどのような身体的負担が生じるかを体験し、負担軽減や危険防止の方法を考察することでした。軍手をして調理をしてみると物が掴みにくく、包丁やフライパンの柄がよく滑ることがわかりました。また、耳栓をつけていたため班員の声が聞こえにくく、コミュニケーションをとることが難しかったです。

この調理体験がなければ、日常生活上の支障を物理的に取り除くためのバリアフリーという概念の発達を知識としてしか理解できなかったと思います。また、加齢による身体的変化によって日常生活さえも大変になることが実感できました。今後はさらに専門的な学習が増えてきますが、高齢者がどんなことに不自由を感じているかを考え、その対策を見つけていけるように学んでいきたいです。

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1年生 田部利理子