「がんばれ共和国 阿蘇ぼうキャンプ」にボランティアとして参加しました

私は8月18日から20日の2泊3日、「がんばれ共和国 阿蘇ぼうキャンプ」にボランティアとして参加しました。

このキャンプは難病の子ども支援ネットワークが、全国7か所で行っているサマーキャンプのうち九州で行われるもので、難病や障害のある子どもたちに自然と接し友だちと触れ合う機会を提供するものです。同時に、それぞれの家族の方々にも楽しい時間を過ごしていただく機会ともなります。今年は私たちの大学から27名、卒業生も5名参加しました。私たちボランティアの仕事は、キャンパー(病気のある子どもさん)の方々の介助や、そのご兄弟とのふれあい、ご家族の皆さんのお話を聞くこと、いろいろなイベントのお手伝いなどです。
私がこの「がんばれ共和国 阿蘇ぼうキャンプ」に参加したきっかけは、たまたま案内メールをみて、直感的に楽しそう、行ってみたいと感じたからでした。特に理由があったわけではなく、夏休みの思い出の1つになればいいなという感覚でした。

今回のキャンプでは、初日から最後までとても晴天に恵まれて、バスから見える景色がとても綺麗でした。空の蒼、草の緑、輝く太陽とまるで映画のワンシーンのようでした。
初日は着いてご飯を食べた後、すぐにキャンパー(病気のある子どもさん)との対面でした。キャンパー方と会うまでは、まったく緊張していなかったのですが、いざ対面するととても緊張しました。その後、すぐにお風呂に入りました。キャンパーの子のお風呂介助を手伝うとき、もっと看護技術を勉強しなければいけないなと感じました。どのように行えば、キャンパーが楽になるのか、介助を行う方も負担がなくできるのか、知識と経験の乏しさを痛感させられました。その夜のかくし芸大会では、大学の仲間たちと「恋ダンス」を踊りました。直前に必死になって練習することになり、そこで今まで関わったことのない先輩方とコミュニケーションをとることができました。即興で加わってくださった卒業した先輩方も含めて、楽しいステージを作ることができたなと思います。
翌日の気球は、朝が早くとても身体はつらかったです。でも気球が上がり、炎があがった瞬間、頭が冴えました。朝のすがすがしい空気と気球のコラボは、いままで感じたことのない感動がありました。その後のスタンプラリー、写真立てづくりとイベントをキャンパーの皆さんやその兄弟たちと満喫しました。みんなで一緒に館内を回って問題を解いたり、個性あふれる写真立てを作ったり、ボランティアとしてサポートをする立場ではあったものの、自分が素直に楽しんでいました。夜のバイオリンとピアノのコンサートでも、キャンパーやキッズの様子をしっかり見守りつつ、コンサートを楽しむことができました。
今回のキャンプで楽しかったことにはキャンパーとの関わりだけでなく、ボランティア同士の関わりもあります。学校の先輩はもちろんのこと、卒業した先輩、そして年齢も職種も違う様々な方との交流ができ、普段聞けない話をたくさん聞けて、新鮮でした。これだけではなく、私にとっての楽しみはご飯とお風呂もありました。朝、昼、夜とおいしいご飯がバイキングでき、これもあれもとお皿に乗せているうちに、普段では考えられない量のご飯を食べていました。特に美味しかったのは、バニラアイスで最終日には食べ納めをしました。そして、すべてが終わった後にはいる温泉は格別でした。ゆったりと入る露天風呂は、なんとも言えないぐらい癒しを与えてくれました。そして、その後食べる自販機のアイスもいつもに増して美味しかったです。
がんばれ共和国で私が感じたことが2つあります。1つ目は難病を抱える子どもを支える家族の大変さです。少しの環境の変化がキャンパーの方には大きな負担になり、体調を崩す原因となってしまうということを実感しました。そして、その環境の変化は私たちにとっては何ともないことも多く、周囲に気を配っていないと気が付かないようなことがあります。細かい変化に常に気を配らなければならないご家族の大変さは、今まで私が考えていたものの想像をはるかに超えていました。
2つ目はコミュニケーション力の大切さです。キャンパーのご家族から様々な情報を得るとき、どうコミュニケーションをとればよいのか、初めてのことばかりで上手く伝えられないことが多くありました。しかし、同じ家族を受け持ったボランティアの先輩は、私が聞きたかったことを簡単に聞き出していらっしゃいました。このとき、自分のコミュニケーション力の乏しさを強く実感しました。もっと様々な人との交流を図り、どんな状況でも相手と適切なコミュニケーションがとれるようになりたいと思いました。

私は、今回このキャンプに参加できたことを嬉しく思います。自分の足りないところ、伸ばさなければいけないところを見つけると同時に、自分が思いのほかできることもあるのだと感じさせてもらいました。ボランティアとして参加したけれど、素直にキャンプを楽しむこともできて、貴重な経験ができました。来年もぜひ参加して、また自分の成長に繋げたいです。キャンプに参加されたご家族の皆さん、ボランティアの皆さん、事務局の皆さんいろいろとお世話になりました。ありがとうございました。

阿蘇ぼうキャンプ② 阿蘇ぼうキャンプ①

1年生 上野倫佳