近年、大麻や覚せい剤、シンナー、MDMAなどの薬物の所持や使用の罪で、年間約15,000人が検挙されています。また、最近では有名芸能人が薬物乱用の罪で逮捕され、そのニュースを見た人も少なくないでしょう。ニュースの映像を一見しただけでは「薬物って本当に害があるの?正常な人と見た目は変わらないし意外に大丈夫じゃないの?」と思う人もいるかもしれません。
薬物の本当の恐ろしさは、その害が一生続くことにあります。
上記薬物は依存性が強いため、乱用すると自力ではなかなかやめられなくなります。薬物の効果が切れるとイライラして落ち着かなくなり、また薬物がほしくなって自分の意志によるコントロールがきかなくなります。さらに薬物への欲求は激しくなり、脅迫的な使用へとつながっていきます。身体症状としては、神経細胞の死滅による大脳萎縮や失明、吐き気やおう吐、幻聴、幻覚、幻視、妄想、錯乱等さまざまですが、これらの症状が出はじめて薬物をやめたとしても、突然、幻覚や妄想などが再燃するフラッシュバック現象が起きることがあります。フラッシュバック現象は一生続くため、治療しても依存から抜け出すことは難しいのが現実です。
以上の理由で、薬物乱用は「ダメ。ゼッタイ。」なのです。
最近、ハーブやお香アロマオイルやバスソルトとして売られている「危険ドラッグ」も同様です。「危険ドラッグ」の成分は多様で、中にはどのような悪影響がでるか分かっていないものもあり、摂取や使用は大変危険です。「危険ドラッグ」が原因と思われる事故や事件も発生しており、中には死亡事故も起きています。
薬物乱用は、友達や先輩から誘われて、面白そうだという好奇心や仲間はずれになりたくないなどのきっかけで始まることもあります。薬物がもたらす害を正しく理解し、絶対に手を出さないという自覚を持ち、誘われても勇気を持って断りましょう。場合によっては逃げることも勇気です。
あなたがもし悩みごとや不安なことを抱えているとしたら、薬物を使っても、決して問題を解決することはできません。一人で悩みすぎないで周りの友人や教員、職員に相談することが薬物乱用を防ぎ、問題を解決する一歩となります。
≪以下、薬物乱用防止に関するホームページ≫
▸内閣府 薬物の種類と害悪
▸厚生労働省 薬物乱用防止に関する情報
▸福岡県 危険な脱法ハーブ
記:学生支援委員会