私たちは2014年8月27日に赤十字活動で、福岡市西区にある指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の大寿園を訪問しました。
今回、「老人福祉施設の1つである大寿園における老人福祉施設の活動、災害救護・老人福祉と赤十字思想との関係性を明確にする」という目的を持って私たちは活動しました。
午前中は1人ずつ3つの棟に分かれて、施設にいる入所者の話を聞いたり、食事の介助の見学をしたりしました。午前中の実習では、あまり自分から入所者に話しかけることができませんでした。それに対して、介護士の方が、同じことを繰り返して話している認知症の方にも根気強く話を聞いていらっしゃる姿を見て、年齢、性別、病状に関係なくコミュニケーションを図れるようになりたいと思いました。
午後からは3名揃ってデイサービスを訪れました。この時ちょうど8月の誕生日会が行われており、私たちも一緒に参加しました。誕生日会ではカラオケをしたり、ケーキを配ったりして介護士の補助をしました。大寿園の職員の方、入所されているお年寄りのみなさんは、私たちを温かく迎えてくださり、充実した時間を過ごすことができました。老人福祉施設での介護の現場を間近に見て、個人に対するケアの時間が長く何でも話せる環境が整っていることによって、介護士の方と入所者の皆さんの関係性が深くなることが分かりました。
最後にカンファレンスの時間の中で、実際に災害現場へ行かれた大寿園の職員の方に災害救護活動について話を伺いました。職員の方は、「自分たちが支援にいった一番の意味は、現地に赴き介護施設の入所者の話を聞くことで、働き続けている職員の負担を軽減することができたことだ」とおっしゃっていました。災害救護において、医療職だけでなく、介護職員の方も重要であることを知ることができました。
大寿園の基本理念は、「赤十字精神の人道・博愛・奉仕に則り、赤十字の理念とする人道的任務を達成することを目的とする」です。これは、苦痛の軽減や健康の増進、疾病の予防に努力する人道を基調としており、老人福祉においても赤十字思想がいかに大切かを今回の赤十字活動を通して知りました。
他者のとの関係性の大切さに気付いたことを、今後の日常生活や実習のときなどにいかしていくように努力しようと思いました。
貴重な体験場を提供していただいた大寿園の職員の方々と入所者の皆様に感謝しています。