私たちは、3月8日に愛知医科大学で開催された日本国際保健医療学会第32回西日本地方会に参加しました。この学会では、国際保健医療が対象とする多様な文化背景や価値観をもつ人々の健康を、どのように支えていくかについての国際保健活動の実践や研究の成果が発表されるものです。
その学会で、平成25年度国際保健・看護Ⅱの科目のベトナムを訪問した海外研修について、「家族愛あふれる国~変わっていくものと変わらないもの~」というタイトルで、ベトナムの医療体制を踏まえて訪問した施設や病院などの機能、私たちが感じた保健医療の課題などを発表しました。
入院中の療養上の世話を家族が行うことはもちろん、24時間の付き添いが可能なことや、看取りも必ず自宅で行われることなどを通して、ベトナムの看護観を考えるときに家族はなくてはならない存在ということを学びました。このことから、現在の日本において少し薄れてしまっているベトナムのような家族による看護と、日本の現在の進歩する技術による看護の両方を大切にし、二つの国の良い面を合わせることがより良い看護につながるということを考察として報告しました。
発表を聞いてくださった国際協力機構の職員の方から「家族を大切にするベトナムという国の看護観をよく理解できている」「それぞれの施設や病院で見つけた課題点を、今後見える化し、数値に表わしていくことができればよいと思う」という講評を頂きました。
学会では、全国の他の学校で行われている海外研修への取り組みや、リハビリテーションの視点から見たベトナムの医療体制などについて聞くことができ、国際保健・看護について改めて考え直すことができました。
今回の経験を活かして、これから予定されている福岡県での学会発表など多くの発表の機会がより良いものとなるように仲間と力を合わせるとともに、国際保健医療について学びを深めていきたいと思います。