いよいよ後期の授業も終わりに近づき、1年間の学びのまとめの時期になりました。1年生のフィジカルアセスメントでは、様々な身体診察法を学び学生同士で練習を行いましたが、「実習に行った時にできるのか?」という不安もあります。そのため、本学では、宗像市の住民の皆さまにご協力をいただき、演習で模擬患者になっていただき、より臨床に近い体験ができるようにしています。今回の演習では、「3日前からお腹が痛い。」という設定でリアルな演技を行ってもらいました。
演習が始まると、学生はいつもとは違う引き締まった表情で真剣に取り組んでいました。演習の最後には、模擬患者をしていただいた地域の皆様から意見や感想をもらうこともできました。実際の患者さまの声に近い意見や感想をいただいたことは、学生にとって自分たちだけでは得られない学びであり、貴重な体験になっていました。今回の学びを今後に活かして、2年生では更に成長してほしいと期待しています。
以下、学生の感想を紹介します。
今回、私たちは、地域の方に模擬患者になっていただき、フィジカルアセスメントの実際を経験しました。今までの演習で習得してきた知識や技術を初めて実践する機会となりましたが、学生を対象に実施するのと一般の方を対象に実施するのでは、やはり緊張感が全く違うものでした。問診から触診まで一通りするだけでもこんなに難しいことなのだということを実感しました。今回、自分の緊張感が患者さんに伝わってしまうと患者さんも緊張してしまうことがわかり、自分も相手もお互いリラックスした気持ちで行うことが大切なのではないかと思いました。
フィジカルアセスメントの演習が終わり、模擬患者さんと一緒にお話をする機会がありましたが、模擬患者さん自身が、「今回の経験を通して“勉強になった”」とおっしゃったのを聞き、私たちのアセスメントの実践が模擬患者さんに適切に伝わったと思い安心しました。また、私自身も今回の経験で改善すべき点や、もっと活かしていくべき点などを見つけることができたので、今日の貴重な経験を忘れず、臨床の場に出た時により良い看護技術が提供できるように努力していこうと思います。