6月6日(木)、学部生・院生及び教職員を対象に人権学習としての特別講義を行いました。テーマは「現代の人権問題-人権の歴史と現在―」で、講師には、九州大学基幹教育院 教授 新谷恭明先生をお招きしました。
講義に参加した学生からは、「人権学習として、これまで小学校・中学校・高校で、さんざん差別はいけないものだと教えこまれてきた。しかし、今回はまず、差別をすることとはどういうことなのかについて『差別とはいけないことだとみんな頭では理解しているが、同類の中にいるという安心感の中で私のことではないと感じて、他人事になってしまっていることである』と話され、これまでと違う考え方を知った(学部1年生)。」
「医療の現場は人権の現場であり、常に人との出会いがあり、一人の人間として患者さんに向き合っていくことが大事であることを知った(学部1年生)。」
「今回の授業で私は初めて人権文化という言葉を聞いた。人権文化とは、人権が大切にされているということがごく普通の人間の生き方になっていることであり、この社会で生まれ育っていくとその空気を吸っているだけで人権を大切にすることがあたりまえだと感じる人間が育っていく社会だとされている。そういった社会をこれから作っていけたらよいと思った(学部2年生)。」という意見が寄せられました。
人権問題は、現在も高齢者、子ども、障がい者、外国人、病をめぐる偏見など多く存在しており、学生にとっても教職員にとっても、今回の講演がこれらの問題について改めて考え直すよい機会となったと思います。