昨年に引き続き、「第2回国際フォーラム」を開催しました。今年も、米国イリノイ州の聖アンソニー看護大学からシャノン・ライザー学部長をはじめ、ペギー・ワグナー教授、昨年も通訳兼解説者として同行された竹熊先生、北イリノイ大学のベッキー・ワグナー先生(ワグナー教授の娘)の4名をお迎えし、さらに今回は、聖アンソニー看護大学4年生のエリカ・デイビスさんとマット・クリーブスさんの参加もあって、学生による研究発表会と先生方による講演会がそれぞれ午前と午後にわたって開かれました。
来学にあたり、聖アンソニー看護大学のみなさんに本学を代表して浦田学長から歓迎のあいさつがあり、本学に関する説明が行われたあと、午前中に、エリカさんによる「10代の妊娠の影響について」と、マットさんによる「アルツハイマー患者の興奮への非薬理学的介入」に関しての、文献をもとにした卒業研究の成果発表と、ワグナー先生からは、ご自身の専門である物理療法師と看護師との連携・役割についての話がありました。
発表会には、本学の学部・大学院の学生35名と教職員22名が参加しました。また、発表会のあと、昼食の時間を利用して、実習や授業の関係で午前中の発表会に参加できなかった学生を含めて本学学生とエリカさん、マットさんとの交流会が開かれました。
一方、来学された先生方はこの間、本学の救急・災害看護領域の教員と昼食を共にしながら、日米の看護教育の共通性や違い等について話し合う時間をもたれました。
午後はペギー・ワグナー教授の「空飛ぶ看護師」(フライト・ナース)としての長年にわたるご経験をもとにした「米国の臨床ケア、救急サービス、搬送における看護の役割」について、また、シャノン・ライザー学部長からは、終末期のケアに対する患者の自己選択を巡る米国の現状を含め、「ケアプランニングにおけるAPN(Advanced Practice Nurse)の役割」に関する講演がありました。
両先生からは、変革の時代にあって、看護師の向上心、建設的なCritical Thinkingを持つことの大切さ、看護師の役割の可能性とそれに向けての果敢な挑戦の意義が、講演を通じて力強いメッセージとして私たちに伝えられました。なお、午後の講演会には学部生・院生69名、教職員約30名が参加しました。