カリキュラム

カリキュラム

カリキュラムの構成概念

 本学では、カリキュラム編成の基本となる主要概念を、「人間」「環境」「健康」「国際」「看護」としている。これら5つの主要概念に基づいて、学生は次のことを学ぶ。

カリキュラムの構成概念

看護 – nursing

人間に対する深い理解と生命の尊厳への敬意に基づき、個人と集団の健康を促進するために、個別性を尊重して支援することのできる知識と技能を身につける。
主に講義・演習の科目では、人々が望ましい健康状態を自ら回復・保持・増進する過程、あるいは、尊厳ある死に至る過程を援助するために、援助的人間関係、人間・社会に対する総合的理解、健康問題に対する科学的分析方法、それらに支えられる看護実践、および、実践の中に課題を発見し研究するための方法論を学ぶ。
実習では、学習した知識と技術、陶冶した理知と感性を統合し、家庭・地域・病院をはじめ、国内外のあらゆる場で科学的看護を実践できる基礎を身につける。

人間 – human

人間の本質、生命の尊厳、人間社会、環境について学び、かけがえのない命を生きる存在として一人ひとりの人間を尊重する態度を身につける。
自然、社会、文化、歴史の中で、誕生から死に至るライフサイクルを通して成長し変化する人間のあり方についての知識を獲得し、人間を総合的に観察し理解する基礎力を獲得する。

環境 – environment

人間の生活様式、思想、感情、健康状態など、人間存在のあらゆる面に影響し変化させる自然環境・社会環境と人間との関わりを観察する力、特に環境と健康との関わりを認識し対応する力を身につけるために、政治・経済・文化・教育・保健医療・福祉にかかわる概念と理論を学び、考察する力を身につける。

健康 – health

人間が環境との相互作用の中で適応している状態、すなわち「健康」という、看護の根本的目的を達成するために、健康に関連する概念・理論・調査研究方法を学んで、健康回復・保持・増進と生活行動との関係、健康障害とその回復過程、統計資料をはじめとする健康関連事象の指標を理解する力を身につける。

国際 – global society

赤十字の基本原則である人道の精神に基づき、文化背景や社会状況の異なる場面や非常事態においても適切な看護活動を行うことを可能にする知識・技能・想像力を涵養する。人道の精神に基づく国際的非営利団体として最長の活動歴を持つ赤十字の組織と実績について知り、その精神を内在化する。
赤十字の国際活動、また、多文化の程度を強める社会における看護実践において中核的役割を担うための基礎力として、外国語技能を含むコミュニケーション能力、国際情勢や世界の保健医療状態を知るための情報処理技能、異文化理解技能を獲得する。
看護専門職として指導性を発揮するための基礎力として、国際開発・国際協力の理論と実践、世界の保健医療状況とプライマリーヘルスケアについて学ぶ。