大学院科目等履修を受講して

今年度、私は科目等履修を受講しました。受講の動機は、臨床実践で行う日々の「看護」についてじっくり考えたいという思いでした。また、自分の余暇の時間を利用して土曜日に通うことができるというのも大きな理由の一つです。

最初は大学院の授業についていけるかとても不安でした。授業以外の時間にさらに自分で探究することが求められます。孤独であり自分との闘いだと感じました。しかし、受講回数を重ねるうちに不安は小さくなり、講義内容に対する興味の方が勝っていくようになっていきました。

前期の基盤看護特論Ⅰでは、バックグラウンドの異なる仲間のプレゼンテーションやディスカッションを通して、自分の経験したことのない世界に触れることができました。研究方法Ⅰでは、文献を批判的に読み込んでいく文献クリティークを学びました。
ここでは、適切な文献を選別する視点が必要であることを学び、考える幅が確実に広がったと思います。これらの受講経験から、学びの面白さを感じ後期も継続して他の科目を受講しました。

後期は外国語講読Ⅱと研究方法ⅢBを選択しました。外国語講読Ⅱでは、医学史の英文に四苦八苦しました。しかし、内容を読み進めていくうちに現在の医療は急激な発展であること、また今後も数年で医療は大きな発展を遂げることを確信させられました。研究方法ⅢBでは、現象学が特に印象的でした。現象学での分析は、漠然と捉えていた「看護」の見方を大きく変えました。

通年の履修で得た学びが、私を次年度の大学院進学へ後押ししてくれました。今後は臨床で抱いた疑問を大学院で探究し、臨床や教育現場で活かしていきたいと思います。