【1年生の岩波新書感想文】『シェイクスピアのたくらみ』
著者情報等 | 喜志哲雄著、岩波書店、2008. |
寄稿者名 | 1年生 梅田 実来(2012年7月) |
本学所蔵 | なし |
史実に基づく「ジュリアス・シーザー」、「リチャード三世」はもちろんのこと、「ロミオとジュリエット」などでは観客に事前に結末を告げてしまう。この作品の悲惨さは、不幸な結末を迎えることを知るゆえもない主人公たちが無駄な努力を重ねるところから、そしてそのことを観客が知っていることから生じる。まさに作品と観客との関係によって成立する悲劇である。
この本を読んで、どんなことにも相手のことをよく知り相手のことを考えて行動することは、必要であるということがわかった。シェイクスピアは全部の作品において観客のことを考えて作っており、全く退屈させない。観客のことを最優先に考えているのだ。同じようなことが看護においても言えると思う。患者さんの身体のこと心のことを最優先に考え行動する必要がある。患者さんが不安な気持ちにならないように支えていくことは大切である。シェイクスピアの作品が観客との関係によって成立しているように、看護も患者さんとの関係によって成立していると思う。関係を築くためにはコミュニケーションを大事にしなければならない。そして多くの知識を蓄える必要があると私は考える。これらのことのために知識と考え方を身につけたい。いろんな人がいると思うが、どんな人にも信頼されるようにコミュニケーションをとり幅広い視野で患者さんを見て、ちょっとした患者さんの変化にも気づくことができる看護師を目指したい。そしてこの本を読んで、もっと多くのいろんなジャンルの本を読んで自分の考えを深めたいと思った。医療とは関係なさそうな本で、状況や立場は違い、言葉も違うかもしれないが、医療関係に置き換えることで新しい発見があるかもしれない。
それから私はシェイクスピアの作品を1つでも多く読んでみたいと思った。シェイクスピアのたくらみを知ってからシェイクスピアの作品を読むとまた違った面白さがあると思う。この本を読むと作品をいろんな観点から見ることができる。
本はいろんな経験をさせてくれていろんなことを教えてくれる。大学4年間を通してたくさんの本を読みたいと思う。
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喜多学長が、新入生に課題として出された「岩波新書の感想文」を
シリーズで掲載しています。
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