開催日20150413
テーマ心の豊かな国ベトナム―国際保健・看護IIの研修を終えて―
講師本学学部4年生

心の豊かな国ベトナム―国際保健・看護IIの研修を終えて―

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2015年4月13日(月)、昨年度の国際保健・看護IIを履修した4年生が、ベトナム社会主義共和国で研修した内容や学びについて「心の豊かな国ベトナム―国際保健・看護IIの研修を終えて―」というテーマでランチョンミーティングを開催しました。

昨年度の研修では、2つの事を学びました。1つ目は、ベトナムの災害対策事業についてです。ベトナム赤十字社とザオスン村を訪問し、マングローブ植林の背景と成果、防災・経済・自然保護の効果とコミュニティで守り続ける重要性を実感しました。2つ目は、ベトナムの保健・医療の実際についてです。ナムディン総合病院とナンバンヘルスセンター、ナムディン看護大学を訪問し、看護の背景と実情、日本との違いから日本の医療水準だけで可否を見るのではなく、異なる文化や環境を理解することの大切さを学びました。

今回のランチョンミーティングにおいて私たちは、ベトナムにおける看護職者の役割を1)地域の人々の健康を脅かしている原因を特定し、対策が地域住民自身でできるような支援、2)家族への質の高い援助方法の教育、3)地域住民の生活の特性に即した看護の提供であると考え発表しました。また、看護の課題としては1)科学的根拠に基づく専門性の高い看護師の育成、2)患者と医療者の安全への意識が十分ではないと考えました。パワーポイントでの発表後は、研修や異文化交流の写真や動画をまとめたDVDを放映しました。

質疑応答の時間では、「ベトナムの水道事情について気を付けることはありますか」や「ベトナム国民が看護師に求めることはどのようなものですか」という質問を受けました。それに対して、「ベトナムの人は、家族が日常生活の世話をするのが当たり前と考えており、看護師は医師の基で診療の補助をする役割であるという認識があります」と伝えました。また、今回のランチョンミーティングは教員9名、学生134名の参加があり、国際保健・看護IIに対する興味・関心の高さが感じられました。

今回の研修を通して、質の高い看護を提供するために、常に看護の知識や技術を学び続けることが重要であると改めて考えました。実際に現地に行って学ぶことは、既存の資料で調べたり、話を聞いたりするだけでは感じることができないものを体験できることになると思います。また、海外に行くことで、他の視点から日本を見て考えることができました。また、今回のランチョンミーティングでのディスカッションを通して、自分の意見や考えを持ち、伝える力の必要性を考えることができ、私たちにとっても有意義な時間となりました。