開催日20130222
テーマケニアの保健医療の概況
講師ケニア 保健看護師・助産師 Bashir Hassan氏

ケニアの保健医療の概況

 

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本学で現在進行中のJICA集団研修「保健人材育成-地方村落における地域保健」に参加しているケニア出身の保健看護師・男性助産師Bashir Hassan氏が、母国の保健医療の現状について英語で講演しました。

ソマリアでの紛争が深刻化し、ケニア北東部に位置するBashir氏の担当地域ダダーブに国連(UNHCR)が設置した世界最大の難民キャンプは今年22年目を迎えます。そこではコレラ、はしか、ポリオなどの感染症の発生が確認され、公衆衛生上の懸念となっています。
その上、労働条件、低賃金、社会的基盤整備の遅れなどが重なり、看護師の海外への流出が長年継続しています。そのため、限られた人数で地域と難民の健康問題に対応しなければなりません。

ケニアでは義務教育は小学校までで、看護教育を含めて、中学校以降の教育費は有料です。
ケニアでは2年半、3年半の看護教育プログラムを卒業した看護師が多く、4年課程の大学卒業生が少ないため短期間プログラムを卒業した看護師は一人で保健所を担当し、地域保健、助産、精神看護など幅広い活動を行わなければなりません。

今回の講演は、学生及び教職員が途上国における看護の現状を知り、看護師の役割を考える機会となりました。