学長挨拶

 2024年4月に6代目学長として就任いたしました。これまでの、クリティカルケアを中心とした看護経験や、米国大学院での留学経験、各地の専門学校や大学・大学院での教員経験を活かし、赤十字の理念を体現すべく、日本赤十字九州国際看護大学の更なる発展に努めてまいる所存です。

 さて、新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、ようやく落ち着いてきましたが、未知の健康危機はいつ訪れるかわかりません。そのような危機的な事態においては、かならず人道的な問題が生じます。というより、そういう事態に、もともとあった人道的な問題が表面化するのです。

 本学は赤十字の「人道」という理念のもと、苦しむ人を救うことのできる人材を育成しています。そして、大学名に「国際」を含むように、海外において人道支援ができる人材を目指しています。ですが、人道的な問題は何も海外だけにあるわけではありません。学生さんには、国際的な活動ができる能力を身に着けつつ、目の前の問題にも気づける感性をもった人になってほしいと願っています。そのためには、多くの本を読み、多くの人と触れ合い、多くの美を鑑賞して自分を磨きましょう。世界遺産である宗像大社をはじめとする豊かな自然と文化のもと、学生も教職員も、ともに成長できる大学でありたいと考えています。

日本赤十字九州国際看護大学
学長 池松裕子