赤十字概論「人道について考える」グループワークを終えて

私たちは赤十字概論の授業で、「人道」についてグループワークを行いました。

まず、「人道」とは何か。広辞苑には「人として守り行うべき道」とあります。私たちのグループで考え出した人道の解釈は、「人の幸せを守ること」です。それは互いに救いの手を差し出し合い、そのために働きかけることを意味すると考えました。それぞれの幸福の実現のためには一人一人の権利を守ることが必要です。権利を持つということは、その人がモノとは違う、命の宿る、複雑で重みある個人と認識できるようになるからです。生きる権利や守られる権利は、先進国の人々だけでなく全ての人々に認められるはずです。

私たちのグループでは、自分たちがこのような意見や考えを持てるようになったのは教育があったからだと考えました。私たちは初等教育である義務教育から高等教育にかけて、日本のみならず世界が犯してしまった人権問題に関する過ちを学んできました。人として守り行うべき道を進むということは、人間が人間らしく生きる権利つまり人権を守ることだと考えます。今も看護師という職業に向かいながら「人道」について学んでいます。私たちは、人道、人権そしてそれを実現するとはどういうことかを考え学び続けなければなりません。今の私たちは知識を得ることで精いっぱいですが、将来はその学びを伝え・教える立場になることが必要であると考えます。

人道実現のためにツールとなる教育も重要だと考えました。私たちが、赤十字概論の授業で鑑賞した「シンドラーのリスト」で、なぜオスカー・シンドラーが多くのユダヤ人を助けることができたのか。それは、シンドラーは商いのスキルが豊富で莫大なお金を生み出すことができたこと、人がおかれている状況の意味を洞察する力があったからだと考えました。例えば、看護職という資格も、専門職だからこそ身につけたスキルで人の命を救うことができます。
これらのことから、私たちは人道の実現のためには教育、学ぶことが必要であり、また、さまざまな人の幸福実現のために必要なツールとなるものを身に着けていくこと、そしてもちろん看護師になるために日々努力していくこともまた、今の私たちが人道の実現のためにできることだと思います。

1年生 浦西 美空

科目担当者より
5月は赤十字月間です。1年生が考えた「人道」のグループワークの成果は講義棟1階のラウンジ、図書館新刊コーナーに展示しております。皆様の赤十字や赤十字活動への理解につなげていただければ幸いです。
2018.05.15赤十字概論(写真まとめ)