知的書評合戦 ビブリオバトル(第2回学内予選会)を開催しました

2017年10月20日に「ビブリオバトル」を開催しました。今回も、宗像市民の方々、市民図書館の職員の方々にも聴衆者としてご参加いただき、参加者は計40名でした。
ビブリオバトルは、大学生参加の大会が、毎年1回、全国規模で行われています。
今回の会は、11月25日に九州女子大学で開催される「全国大学ビブリオバトル2017 九州A・Bブロック地区決戦」に出場する本学の代表者を決定するものです。

発表者は、1年生の田中さん、平石さん、麥生田くん、2年生の森くんの計4名でした。
1番手は1年生の田中汐佳さん。おすすめはジェイムズ・ティプトリー・Jrの『たったひとつの冴えたやりかた』です。16歳の誕生日に両親から小型宇宙船をプレゼントされた好奇心の強い少女コーティーは、自分の意志で宇宙船に旅立つが、コーティーの行動により脳にイーアという種族の生命体、シロベーンが寄生してしまう。イーアの性質を知る中で、コーティーとシロベーンは「たったひとつの冴えたやりかた」である、悲しく勇敢な決断をする。漠然と生きていた自分に、自らの考えで行動する生き方を教えてくれた大切な本だと語ってくれました。

2番手は1年生平石桂子さん。紹介本は有川浩の『空飛ぶ広報室』です。不慮の事故によりブルーインパルスのパイロットとなる夢を断念した主人公は、広報室に配属される。そこでテレビ局の報道室から仕事上の失敗で異動になった女性と出会い、彼女と広報室の仲間と共に奮闘する。身近に感じていなかった自衛隊について知ることで、憲法9条の問題などにも興味を持つことができ、また、メディアが自分たちにどのように影響を与えているかを考えるきっかけにもなって、読んだ後は世界が全く違って見えたと熱く語ってくれました。

3番手は2年生の森駿哉くん。おすすめの本は乃南アサの『しゃぼん玉』です。通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた主人公が、ある村の老婆と出会い、村人たちの優しさに包まれるうちに、主人公が変化していくという涙なくしては読めない心理サスペンスを感動的に語ってくれました。

4番手は1年生の麥生田麟くん。男性看護師研究会侍の詩集である『命を紡ぐ侍たち』を紹介してくれました。男性の看護師の実体験をもとに書かれた詩の中で、特に麥生田くんが感動した「子どもの命」に関する詩を読み上げてくれました。

発表後、投票により、2年生の森くんが紹介した『しゃぼん玉』が見事チャンプ本に選ばれました。
最後に、吉永図書館運営委員長から発表者に対する講評と地区決戦に向けた激励をいただきました。
森くんと、前回の予選会で選出された2年生の庄司さんは、「ビブリオバトル九州A・Bブロック地区決戦」に出場します。地区決選の開催情報は、後日、ホームページでお知らせします。
皆さん、ぜひ二人を応援してください!

また、今回、観覧に来てくださった宗像市民図書館主催のビブリオバトルが、11月23日勤労感謝の日(中学生の部14:00~14:50、一般の部15:00~15:50)に、CoCokaraひのさと(東郷駅日の里口ロータリー内)で開催されます。
ビブリオバトルは地域での交流の機会にもつながっています。
皆さん、ぜひご参加ください。

ビブリオバトルin CoCokaraひのさと
【申込方法】
●発表者は各部5名(一般の部)、観覧参加者は各部30名
※発表者、観覧者とも申し込みが必要です(先着順)
●氏名・電話番号・参加部門を明記して、宗像市民図書館窓口
またはFAX(0940-37-2956)にお申し込みください。

※図書館内でチラシを配布しています
2017.10.20第2回ビブリオバトル①(白倉理絵) 2017.10.20第2回ビブリオバトル②(白倉理絵)

図書館運営委員 永松美雪