赤十字の理念「人道とは」-私たちの考える人道と実践のために-

私たちは赤十字学園の看護大学で看護を学んでいます。入学し1年生として、赤十字概論の授業においてまず、赤十字の理念である「人道」の意味について考え、日々の生活で実践するためにはどうしたらよいかいくつかのグループに分かれて学生同士で意見交換をしました。

「人道」という漢字が意味することは、「人の生きる道」と捉えると生き方や権利を意味し、「人が守るべき道」と捉えると義務や法律、人権を意味し、「人が進むべき道」と捉えると平和や幸福を意味しているということがわかりました。そこで私たちは「人道」とは、一人ひとりの運命や権利、平和、幸福を尊重するために守るべき義務や法律だと考えました。

この「人道」を実現するために私たちが考えたことは二つあります。
一つ目、人に自分の主観を押しおしつけず、様々な考え方や価値観、文化があることを理解してお互いに歩み寄ることです。アメリカではこの対策として、セサミストリートという番組で色々な問題を抱えているキャラクターを登場させ、教育の一環として放送し偏見を無くそうという運動をしています。

二つ目、「誰かのために正しいことをする」という正義の心を持つことです。
アンパンマンの作者であるやなせたかしさんの言葉を引用すると「困った人を助け、献身することが正義であり、正義には必ずリスクを伴い、時に自己犠牲を払うことや深く傷つくこともある」と語っています。
私たちが大学での講義で学んだ、赤十字の創設者であるアンリー・デュナンや「シンドラーのリスト」の主人公であるオスカー・シンドラーが起こした行動はまさしく「自己犠牲を払いながらも、目の前で苦しむ人に手を差し伸べる」という正義であると思いました。

私たちは将来看護師として様々な考えや個性を持った人に看護や援助をしていく立場になるため、相手の気持ちを理解し、相手を認めることが大切であると考えます。今回の授業を踏まえ、自身を取り巻く環境にしっかりと目を向け、周囲に関心を持ち続けること、小さなことでも困っている人や苦しんでいる人に手を差し伸べることが必要だと考えました。

5月は赤十字月間です。みなさんも赤十字の理念である「人道」について、考えてみませんか?

済:2017.05.11赤十字概論HP原稿 人道プレゼン写真

執筆者代表 1年生 樋口花菜