平成28年度 学長室便りVol.4 日本赤十字社の行事に参加して

今年も残すところ2週を切りました。毎年のことながら、月日の経つ速さに驚きを覚える日々です。玄界灘に面した宗像の冬を初めて経験する私は、少し身構えている日々でもあります。その理由は、「福岡は冷たい北西の風が吹きつける」とか「曇天が多く、関東の真っ青な空を恋しくなるよ」などと脅されて赴任してきたからです。他県出身の学生の皆さんは、あまりそのような感覚を持たずに生活しているのでしょうか。

私は日本赤十字九州国際看護大学に着任したことによって、この秋、二つの大きな会に参加する機会をいただきました。今回の便りはそのことをお伝えします。

一つは青少年赤十字福岡県大会です。これは11月26日土曜日の寒い日でしたが、福岡市立大楠小学校の体育館で開催されました。県内各地の小学校、中学校、高等学校の児童・生徒たち、活動を指導している先生方が300人余集まり、それぞれの学校の取り組みの紹介や長年の活動に賞が与えられました。学校の規模、立地条件、JRC活動に参加する児童・生徒数も異なる中、たとえば熊本地震への募金活動、声を出して挨拶する、花を植える、清掃する等それぞれの学校が創意工夫して、赤十字精神を学校生活のなかで実践していることを知り、新鮮な感動を覚えました。また、この時に知り合った福津市立神輿小学校の校長先生から「東洋のペスタロッチ」とも言われる安部清美先生(1900~1981)の言葉を教えていただきました。「ひとりの子を見失うとき 教育はその光を失う」というものです。この言葉の背景も伺いながら、含蓄あるこの言葉に圧倒される思いを抱くとともに、教育に限らず看護や福祉にも通じるように思われ、学生の皆さんとも共有したく、ここに記しました。

もう一つは福岡紺綬会総会です。11月30日に博多の日航ホテルで開催されました。近衛日本赤十字社社長のご出席のもと、赤十字事業に多額のご寄付をいただいた会社や団体、個人などを顕彰する会で、500名ほどが参加しておりました。多様な赤十字の事業が多くの方々の善意のこもったご寄付によって成り立っているのだと、改めて実感した次第です。本学はそれらの寄付が基になって作られた施設でもあるわけですから、心からの感謝をこめて、大切に使わせていただかねばならないとの思いを強くしました。

最後に本学学生の活躍ぶりもお伝えしましょう。いずれの会にも学生がボランティアとして表彰状や記念品を運ぶ役割を担っておりました。しかも日赤看護師の正装をまとい、式典の進行を介助している姿は大変美しく、また荘厳さをも感じました。紺綬会総会では、賞を受けられた方々の中に、移動の介助を必要とする方もいらしたため、その介助役も学生が担っておりました。すべての役目を無事に終えた学生たちを私はとても誇らしく思いました。

間もなくクリスマス、お正月と、心がうきうきする日々がやってきます。楽しい思い出をたくさん作って、2017年、元気にお会いしましょう。