赤十字活動で日本赤十字社兵庫県支部・神戸赤十字病院・災害医療センターを
訪問しました

写真上:神戸赤十字病院 エントランス 写真下:dERU(国内型緊急対応ユニット)の外観

写真上:神戸赤十字病院 エントランス
写真下:dERU(国内型緊急対応ユニット)の外観

 

写真上:dERU(国内型緊急対応ユニット)の内部 写真下:災害医療センター ドクターカー

写真上:dERU(国内型緊急対応ユニット)の内部
写真下:災害医療センター ドクターカー

 

今回私たちのグループは8月20日から21日の二日間を通して、日本赤十字社兵庫県支部と神戸赤十字病院・災害医療センターの方にフィールドワークをさせて頂きました。阪神淡路大震災後の災害対策として支部と病院が連携してどのような取り組みを行っているのかをインタビューや施設見学等、貴重な体験を数多くさせて頂きました。
神戸赤十字病院では、阪神淡路大震災時について看護部長の講演を拝聴し、その後、インタビューをしました。当時の災害状況や被災地の悲惨な様子、病院等の対応などを教えて頂き、心のケアについて考えさせられました。プライバシーが無くなった被災者の方々は勿論のこと、その被災者を救護する救護員の心のケアも大事であることを痛感しました。また、病院には、災害時に仮設診療所となるdERU(国内型緊急対応ユニット)が装備されており、日頃より、救護活動や災害訓練を行っていました。病院内にある施設やシェルター等を見学して感じたことは、震災を受けての取り組みや工夫が多くなされていることです。例えば、万が一の震災に備え、ベッド床の場所の確保のためにエントランスは広く設計されており、壁には酸素吸入が行える中央配管の酸素供給アウトレットが設置されていました。災害時のことを考慮し、設計にも一工夫されていました。
兵庫県支部でも、万が一の震災に備え、救護班の訓練や医療器具や物資の保管、災害時の各支部・各機関などとの連携体制の確立など、あらゆる観点からの災害対策が備えられていました。
神戸赤十字病院に隣接した災害医療センターでは、搬送時に使用するドクターカーや救護ヘリを見せて頂きました。この医療センターは災害時の基幹災害拠点病院と司令塔としての役割を果たすために、施設内に情報指令センターを設けて分散搬送やDMAT派遣などを円滑に発動させているということが分かりました。また、災害救護について、実際に阪神淡路大震災を経験した方の声を聞き、赤十字社は災害医療や災害活動の根幹となるとても大きな役割を担っているということを実感しました。
今回私たちが訪問した3つの施設は、阪神淡路大震災の教訓によって様々な連携体制や災害時の対策が各機関のシステムに組み込まれ、災害発生時の救護活動が迅速に行えるような工夫や努力がされていました。この取り組みが進んだのは、やはり一人でも多くの人の命を助けたいとする一人ひとりの心の表れが形になったものではないかと考えました。また、私達自身も赤十字の一員として多くの人を助けたいという強い思いを持ち、大きな責務や誇りを感じて今後災害医療や支援に積極的に参加していきたいと考えました。