国際保健・看護Ⅱベトナム研修に行ってきました

写真(上)マングローブ植林事業にかかわるGiao Xuanコミュニティの人々 写真(下)Giao Xuanのマングローブ植林地

写真(上)マングローブ植林事業にかかわるGiao Xuanコミュニティの人々
写真(下)Giao Xuanのマングローブ植林地

 

Nam Vamヘルスセンターでの実習

Nam Vamヘルスセンターでの実習

 

私たちは2014年8月2日〜8月9日に国際保健・看護Ⅱの海外研修として昨年に続き、ベトナム社会主義共和国を訪問しました。今回は「水と健康」をテーマとし、ベトナムにおける水と健康に関わる問題、また医療・看護や災害について事前学習し、研修に臨みました。
ベトナム赤十字社を表敬訪問後、ナムディン省へ移動し、日本赤十字社が災害対策事業として支援するマングローブ植林事業を見学しました。ベトナムは気候や地形の影響から台風や洪水などの自然災害が多く、人命や経済に甚大な被害を生じていました。しかし、マングローブを植林することで明確な効果がみられ、台風の被害を防いでいるということを地域の人たちから学びました。地域の人たちの生活にマングローブが根付いていることやコミュニティ全体で維持・管理してくことの重要性を実感しました。
次に本学の連携校であるナムディン看護大学を訪問しました。ナムディン看護大学では、学生と共同で事例検討演習を行いました。言葉の壁や考えの相違もありましたが、互いの看護について「知りたい」「伝えたい」という思いで、骨折を疑われる対象への看護ケアについて議論し、グループが考える患部の固定方法や移送方法について実技演習することができました。この経験は、看護学生として成長できる演習となりました。
翌日からはナムディン看護大学の実習施設であるナムディン総合病院で実習させていただきました。ICUと外科・内科病棟に分かれ、実際の患者さんに対して清拭や寝衣交換などの援助をさせて頂きました。異国の地で戸惑うことも多くありましたが、ベトナムの看護を実際に体験することで、患者や家族のことを考えケアを提供するということは日本も同じであること、しかし、施設設備や看護体制等の差が看護ケアの提供に違いを生じていること等の多くの発見があり、改めて日本の看護についても考える機会となりました。
今回の研修では、ベトナムのおもてなしに触れる機会がたくさんありました。訪問の際には歌やその土地の果物などで出迎えて頂きました。ある歌の歌詞に「ベトナムは貧しい国だが、お茶一杯を出して心を込めておもてなしします」という言葉があり、私たちの心に深く響きました。8日間という限られた日程でしたが、多くのことを学び・経験できた実りある研修となりました。