妊婦や高齢者疑似体験をしながら取り組んだ調理実習での学び

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私は「人間工学」の科目で妊婦や高齢者キットを装着して調理実習を行いました。その目的は妊婦の方や高齢者の方が調理している時にどのような障害や負担が生じるのかを体験し、調理環境における必要な支援を考察するためです。私は高齢者キット(耳栓や手袋を含める)のみ装着しましたが、関節の可動域が制限されるため手足を曲げることが困難で調理器具の扱いがスムーズにいきませんでした。また包丁を扱う際に手袋をつけているため手の感覚が鈍く、材料を切ることに恐怖を感じました。そのため途中で作業を中断することが多く、普段の倍近く時間がかかり、腰にかなりの負担が生じました。

料理自体は上手くいき、美味しくいただきました。妊婦を体験した人に感想を聞くとお腹に重りがあるため腰にかなりの負担がかかり、椅子に座って作業したほうが楽だと言っていました。また足元の近くにある調理器具を取ろうとしゃがもうとしたらお腹が邪魔で取ることが出来ず苦労したとも話してくれました。

今回の実習を通して妊婦の方や高齢者の方にとって、調理をするだけで身体への負担が大きいことを知りました。高齢者や妊婦への様々な負担を軽減させるために、高齢者や妊婦専用の調理器具や物の収納場所、事故防止のための空間を考慮する必要があり、また身近な人からの支援も大切だと考えました。このような体験をする機会がなければ考えないことであり、良い経験になったと感じました。この経験を生かし、日常の中で調べ考えながら過ごしていきたいです。