| 回数 |
開催日 |
対象書籍 |
| 第5回 |
12月22日(木) |
神様のカルテ2
 2011年12月22日に「本を読んで話す会」を開催しました。 今回の対象図書は、前回の対象図書の続編、『神様のカルテ 2』(夏川草介著)です。
第一作は、地域医療や終末期のケアなどが主要なモチーフとなっていました。二作目は、「医師不足」がひとつの大きなテーマになっています。読んだ人からは、前作よりも読みやすく、内容もよかったという感想がありました。
参加者の感想やコメントです。
・終末期を迎えた副医院長先生のために、病院全体を巻き込んで行われた、あるイベント。ひとりの患者のために、スタッフが一丸となったこのシーンに、多くの人が感動したと思う。先生が亡くなる場面が一番印象に残っている。
・小説も映画もよかったが、映画では、いくつかのエピソードが削られていた。また、登場人物のイメージも違う気がした。読者の想像力を喚起するという点でも、小説のほうがよいと思った。
・作者は、今日の医療問題とそれに対する疑問や憤りを、主人公を通して訴えていると思う。
・善意と自己犠牲で成り立っている“古き良き時代”の日本の医療を、このまま継続することはできない。次世代へ医療をどう受け継いでいくか、何らかの制度を考えなければならない。
・どの職種でも、経済効率の視点は欠かせないものである。しかし、製造物を提供して利益を得る業種とは違い、実体のないものを提供する医療や教育は、お金で換算できない、経済では論じられない部分もある。
・最近、「終活」という言葉をよく耳にする。終末期を支える在宅看護や訪問看護は、今後、ますます必要とされる。将来、“どこでも自分の看護を提供できる”看護師になってほしい。そういうスキルを磨くことは国際のフィールドでの活躍にもつながる。
会の最後に、喜多学長と吉永図書館長からは、「この冬休みに、たくさん本を読んでください」との言葉をいただきました。
次回の開催については、決定次第、ホームページ等でお知らせいたします。
図書館運営委員会
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| 第4回 |
11月17日(木) |
神様のカルテ
 2011年11月17日に「本を読んで話す会」を開催しました。 対象書籍は、今年度第1回目の会で、1年生の参加者から推薦された『神様のカルテ』(夏川草介著)です。 2010年の本屋大賞で第2位を獲得し、この夏に映画も公開されました。
地域医療や終末期のケアなどが主要なモチーフとなっているこの作品の登場人物に、将来、医療者となる自分の姿を重ねて読んだ学生も多かったようです。 「映画を観た」という学生もあり、本からイメージする人物像と、それを演じる役者とのイメージの違いにも話が及びました。
参加者の感想やコメントです。
・末期がんの患者 “安曇さん” が、主人公の医師が勤務する地域の病院に受け入れられ、徐々に医師と信頼関係を築いていく様子に、自分も頼られる医療者になりたいと思った。
・末期の患者に対して、どのように接するかということを考えさせられた。
・患者の希望に応えられるような病院の雰囲気づくりも大切だと思った。
・アルコール依存症患者の複数の症例があげられていたが、看護師としてそのような患者に、行動変容をうまく促すことが出来るかどうか不安に感じた。
・主人公たちが住む御嶽荘から “学士殿” が去っていく場面は、その情景が浮かび、彼の花道を作って見送る “男爵” の姿に男の友情を感じた。
・患者と医師の人間関係は、病院の規模の大小を問わず、どこであっても変わらない。相手を理解し、人間関係を築くことが大切である。
・文学作品というより、地域医療へ関心を持つきっかけとなる読み物であると思った。これを端緒として、実際に地方の中・小規模の病院で働く医師や看護師に話を聞く機会を持つことができれば、さらに関心も深められるのではないか。
・大学病院、地域の病院、それぞれに役割があり、それぞれの役割が機能することで地域住民、患者の健康が守られる。看護者として仕事をする場合、それがどんな場であっても、患者とどのような関係を構築するかが重要。
会の途中、小児科の医師である吉永図書館長からは、ご自身の研修医時代の経験が語られました。 「医療の現場では、必ず印象に残る患者に出会うんだよ。それは自分自身がその患者から何かを学んだから」との言葉に、一同、うなずくことしきりでした。
参加者のリクエストによって、次回の対象図書は、続編の『神様のカルテ 2』となりました。 開催は12月22日(木)12:20、会場は、今回と同じレストランアスティの予定です。 詳しくは、ホームページ等で追ってお知らせいたします。
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| 第3回 |
10月5日(水) |
トイレの話をしよう:世界65億人が抱える大問題
 2011年10月5日に「本を読んで話す会」を開催しました。 対象書籍は、『トイレの話をしよう:世界65億人が抱える大問題』です。
会の冒頭、昼食時のレストランで“トイレ”をテーマに語ることについて、吉永館長から「時と場所をわきまえて話をするということは、マナーとして大切です。それと同時に、看護師は、排泄介助などを日常業務として行い、業務の合間に食事をとることもあります。マナーについて理解したうえで、そうしたことに慣れておくことも必要ですので、今回は、あえてこのような場で語り合います」とのコメントがありました。
今回、アフリカの6、7カ国に滞在経験があり、青年海外協力隊の看護師隊員として活躍された堀井助手にも、滞在中のトイレ体験談をお話いただきました。トイレというものがまったく存在しない状況で、堀井助手が自分だけのトイレをどのように獲得するに至ったか、その抱腹絶倒の内容に、参加者一同、爆笑するやら頷くやら。皆、興味津々の面持ちで耳を傾けました。
参加者の感想やコメントです。
・水洗トイレを使用することは、水をたくさん使うということであり、水資源が豊かでないと水洗トイレを設置できないことにあらためて気づいた。
・昔の日本の家庭には排泄物を貯蓄する「肥溜め」があり、畑の肥料として利用する習慣があった。また、蒸気機関車では、トイレの排泄物がそのまま外へ出されていた。ヨーロッパでも、昔は排泄物を川に流すなど、処理する知識がなく衛生的に問題があった。
・世界にはトイレそのものがない地域が数多くある。住民は外で用を足すのだが、徐々に排泄の場は進化する。その過程は、まず排泄の場所を決める。次に、穴を掘って用を足すようになり、やがては囲いを設け、個室を希望するようになる。
・排泄には、流す文化と溜める文化があり、排泄後の処理については、洗う文化と拭く文化がある。イスラム圏のある地域では、排泄後の洗浄のために女性はヤカンを持ち歩く。また、地域によっては、枝葉を使ったり、縄で拭いたりする地域もある。排泄後の処理の文化と温水洗浄便座の普及とは、密接な関わりがあると思われる。 ・排泄物をいかに少量の水で流すか、また、温水洗浄便座では、どの角度で水が出るようにすればいいか等、日本のトイレに関する研究や技術には目を見張るものがある。
・排泄の問題は病気や健康問題と大きな関わりを持つ。UNICEF(ユニセフ)では、子どもの健康を守るための支援策を推進しており、WHOも支持している。
・排泄は、食と同様に大切なことである。健康を維持するためには、排泄がいかに大切かを理解していなければ、いいケアもできない。
次回は11月末を予定しています。内容が決まり次第、ホームページでお知らせします。皆さん、ぜひご参加ください。
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| 第2回 |
7月6日(水) |
わたしを離さないで
 2011年7月6日に「本を読んで話す会」を開催しました。 対象書籍は、先月開催されたこの会で「次回、ぜひ読んでみたい」という声の多かった、カズオ・イシグロ著『わたしを離さないで』です。
読者の多様な感性を刺激するこの作品、“記憶”や“臓器移植”など、どこに視点を置くかによって感じ方もさまざまだったようです。 映画化もされており、参加者からは「映像で観てみたい」との声もありました。吉永図書館長からは、“臓器移植”に関連して、柳田邦男の『犠牲:サクリファイス』(当館に所蔵しています)の紹介もありました。
今回は「本を読んでいないけれど話を聞きたい」と参加した人も多く、会の後半は、各人の好きな作家や小説の話題で盛り上がりました。
次回は夏休み明けを予定しています。 対象書籍は、吉永館長もおすすめの 『トイレの話をしよう:世界65億人が抱える大問題』(ローズ・ジョージ著、 日本放送出版協会、2009.)です。 「この香り、水路の5番だぜ―下水道ツアー」「トイレを見れば、あなたがどんな人間かわかります―26億人と“トイレ大臣”」など、目次を見ても面白そうな内容です。読んだら誰かに話したくなるトイレネタがあるかも!? みなさんのご参加をお待ちしています。
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| 第1回 |
6月15日(水) |
参加者自身の推薦図書の紹介
 2011年6月15日に、今年度最初の「本を読んで話す会」を開催しました。 今回はいつもと趣向を変えて、参加者それぞれがお薦めする書籍を紹介しあう会としました。
「みんな来てくれるだろうか?」、「本の紹介をしてくれるかな?」と心配していた担当者でしたが、そんな不安は杞憂に終わり、参加した15名それぞれが多様なジャンルの書籍を紹介しあう和やかな時間となりました。
会の最後に、今回紹介された書籍の中から参加者による挙手制で、次回の「本を読んで話す会」の対象書籍を決めました。 圧倒的多数で選ばれたのは、この春に映画化もされた、カズオ・イシグロ著『わたしを離さないで』です。 紹介された内容に、参加者のみなさんも興味津々の様子だったこの本、次回の「本を読んで話す会」でぜひ一緒に感想を語りましょう!
次回の開催は7月6日のお昼休みを予定しています。 開催内容は後日ご案内いたします。
★今回紹介された書籍★ ・河田惠昭 『津波災害:減災社会を築く』 岩波書店,2010. ・広瀬弘忠 『人はなぜ逃げおくれるのか:災害の心理学』 集英社,2004. ・広瀬弘忠 『災害防衛論』 集英社,2007. ・高田 純 『核爆発災害:そのとき何が起こるのか』 中央公論新社,2007. ・小川洋子 『博士の愛した数式』 新潮社,2003. ・細川佳代子 『花も花なれ、人も人なれ:ボランティアの私』 角川書店,2009. ・夏川草介 『神様のカルテ』 小学館,2009 ・リンダブックス編集部 『99のなみだ:涙がこころを癒す短篇小説集』 泰文堂,2008. ・星野道夫 『旅をする木』 文藝春秋,1995. ・高橋克彦 『火城:幕末廻天の鬼才・佐野常民』 PHP研究所,1995. ・有川 浩 『阪急電車』 幻冬舎,2008. ・イシグロ,カズオ 『わたしを離さないで』 早川書房,2006. ・有川 浩 『レインツリーの国』 新潮社,2006. ・東野圭吾 『手紙』 毎日新聞社,2003. ・吉村 昭 『三陸海岸大津波』 文藝春秋, 2004. ・ジョージ,ローズ『トイレの話をしよう:世界65億人が抱える大問題』 日本放送出版協会,2009.
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